ともえやカフェスペースの北欧風トイレドア
空き家のまま十数年が過ぎて重荷になっていた実家の古民家を、限られた予算の中で見事にコワーキングスペースとして再生して下さったのは、三次在住の若手実力派建築家、原井隆氏です。
リフォームにはおよそ半年を要しましたが、工事終盤になって突如現れたのがこのベニヤ板のような(失礼!)トイレのドア。古い日本家屋にこの明るい色の北欧風シンプルモダンなドアは浮いているような気がしました。
「このドアには何か塗るか貼るかするんでしょうか?」
「えっ?もちろんこのままです。今のトレンドですよ。」
なるほど、トレンドと言われれば返す言葉はありません。それでもこちらの心の声を読みとった原井氏、
「いろいろと周りに物を置いて飾りつけていったら違和感はなくなると思いますよ。」
それから数カ月後、カフェオープンに向けての準備が進み、テーブルや椅子が運び込まれてくると、確かに障子や古箪笥たちとも仲良く納まっているような気がしてきました。いらぬ心配をしてしまいました。やはり餅は餅屋に…です。
現在、巴家のカフェスペースは「喫茶キナリ」の10月のオープンに向けて、センスの良さが光る女性新オーナーの手でおしゃれな空間に変身しつつあります。どんなインテリアになるのか、トイレのドアがどんな風に馴染んでくるのか、わくわく感でいっぱいです。