ともえやの神様

左から互生鋸歯、互生全縁、対生全縁

巴家の庭にはこぼれ種から増えたと思われる同じような木が何本もあって、どれもサカキだと思っていました。神棚に供える木だからどれも切っちゃいけない…と。ところが葉の形状をよくよく見てみると微妙に違っていました。

まず、葉が互生(互い違いにつく)で、全縁(ギザギザがない)なのがサカキ。葉が互生で、鋸歯(ギザギザあり)なのはヒサカキの可能性大(でも山茶花かも)。ヒサカキは非サカキとも表され、サカキではないけれど神棚にお供えするのはOKだそうです。

そしてサカキの隣に勝手に生えてきた木は、葉が対生(2枚の葉が対になってつく)で全縁。可能性としてはネズミモチらしいのですが、いずれにしても神棚にお供えする葉ではないようです。もうしばらく育ててみて、花や実を観察したら何の木か判明するかもしれません。

ところで、巴家にはかつて神棚が5ヵ所もあり、毎年お正月には新しい御幣と鏡餅をそれぞれ用意していました。

「何の神様だったの?」

「う~ん、水の神様と火の神様と、酒屋だからマツオサンかな、いや恵比寿さんかも。」と、当主の曖昧な記憶。こんな緩い信仰心でも、おおらかな神道の神々はきっと許して下さるのでしょう。

マツオサンとは京都の松尾大社のことで、お酒の神様を祀る神社だそうです。